歯科衛生士がお話しする歯の講座の第四講目です。
急に寒さを感じる季節になり、気がつくと温かい飲み物を手にしてしまってたりしませんか・・・
夏は冷たいお茶やコーヒー、この季節は温かいお茶やコーヒー・・・
鏡を見ると歯が茶色くなったような、よくCMで言っているステイン?と何気なく思う人もいるかもしれませんね。
今回はその「ステイン」について見ていきたいと思います。
「ステイン」とは、歯の表面の着色汚れのことです。
毎日歯みがきをしていても、長い年月の間に少しずつステインは歯に付着して蓄積し、黄ばんだりくすんだりしていきます。
ではなぜステインが歯に付くのでしょうか?
ステインは、食物中に含まれるポリフェノール類と、歯の表面のエナメル質をおおっている、ペリクルというタンパク質が結びついたものです。
一度ついてしまったステインは、水に溶けないため、水で口をすすぐ程度では簡単には落ちません。
では原因となるものを、もう少し具体的にみていくために、さらに4つにわけてみていきたいと思います。
①喫煙
たばこの「ヤニ」等は、直接歯に染みついて頑固なステインとなります。
ヤニはねっとりとこびりつきやすく、タバコを吸う人の喉や内臓にこびりつき、長くとどまって有害物質を出し続けます。喫煙所の壁などが黄色っぽく汚れたり、タバコをつけてしまった服の汚れが落ちにくいのは、このヤニのせいです。
対策!
定期的に歯医者さんでクリーニングすることによりきれいになりますが、思い切って禁煙に挑戦されるのがいいかもしれませんね。
②飲食物
ポリフェノールを多く含む食品です。
例えば以下のものです。
対策!
先ほど述べましたが一度ついてしまったステインは、水に溶けないため、水で口をすすぐ程度では簡単には落ちませんが、ステインが歯につく前に早めに歯をみがく、もしくは水でゆすぐだけでも少しは効果はあります。
③薬品
お口やのどの消毒薬の中には歯に着色するものがあります。
対策!
薬局でご購入の際に薬剤師さんに確認されることをおすすめします。
④口呼吸
私たちの口の中は常に唾液が循環して、汚れを洗い流してくれています。
口呼吸や前歯の前突で口が閉じられない方はお口の中で唾液が循環せず、前歯が頻繁に乾燥して汚れが沈着している可能性があります。
対策!
まずは口呼吸になっている原因を探ります。
例えば、鼻が詰まって口で呼吸するため口呼吸を引き起こしているなら耳鼻科へ、前歯が前に出てしまっていて口が閉じれなくて口呼吸を引き起こしているなら歯医者さんで相談します。
この4つの中であてはまるものはあったでしょうか?
にっこり笑った時にきれいな歯を見せたいですよね。
さまざまな原因とその対策をお話しましたが、ついてしまったステインは定期的に歯医者さんでクリーニングしましょう。
気になることやご質問があればお気軽に院長、歯科衛生士にご相談下さいね。