歯科衛生士がお話しする歯の講座の第八講目です。
数日後は、バレンタインデーですね。
寒い季節に男女問わず、甘いものを食べてほっこりした気分になるといいですね。
甘いものというと隣り合わせで心配なのが、虫歯ですよね・・・
むし歯をほおっておくと、だんだん進行して歯がなくなってしまう・・・そんな想像はしたことありませんか?
しかし、歯がなくなる原因はそれだけではありません。
今回は歯がなくなる原因について見ていきたいと思います!
歯がなくなる原因は 3つあります。
1つ目は虫歯です。
むし歯は、ミュータンス菌が作り出す酸によって歯が溶かされていく病気です。
初期段階であればセルフケアによって改善することができますが、いったん歯に穴があいてしまうとむし歯の進行にしたがって歯の崩壊が進み、治療も困難になってきます。
※むしばについては、次回から詳しくお話しします。
2つ目はよく耳にする歯周病で歯を失っていきます。
歯周病とは歯をささえている組織におこる病気です。
痛みなどの自覚症状が少ないため、症状の進行に気づきにくいのが特徴です。
※歯周病についてもおって詳しく述べます。
3つ目としてまだまだ認知が少ないかみ合わせ(咬合)です。
かみ合わせが悪いと、歯にかかる負担が強くなり、歯周病を引き起こす原因の1つにもなります。
さらに、歯並びが悪いところは歯みがきが不十分になりやすいため、歯垢(プラーク)がたまり、むし歯になりやすくなります。
つまり、かみ合わせが原因で歯周病や虫歯にもなり、またそれらを悪化させたりもします。
※かみ合わせあわせ(咬合)についてもおってお話します。
図1・2は、2005年に全国2000余の歯科医院で行われた調査結果です(図1は全年齢、図2は年齢階級別)。
歯が失われる原因で最も多かったのが「歯周病」(42%)で、以下、「虫歯」(32%)、「その他」(13%)、「破折」(11%)、「矯正」(1%)の順でした。
このうち、「その他」は大半が智歯(親知らず)の抜歯で比較的若い時期に抜歯されます。
また、「破折」の多くは、神経をとった歯であり、神経がある歯にくらべてもろいので、かむ力に耐えきれなくなったりして折れてしまうことが多いのです。
抜歯原因を年齢階級別にみますと(図2)、「歯周病」と「破折」による抜歯は中高年、「その他(多くが智歯)」と「矯正」は若い年代に多く、「虫歯」はどの年齢層でも多くなっています。
どの歯がなくなりやすいか?
まず、歯ごとの喪失状況を年齢階級別にみると、全体的に歯は奥歯から失われる傾向にあり、上あご(上顎)よりも下あご(下顎)で顕著です(図3)。
たとえば下顎の第一大臼歯(六歳臼歯)に注目すると、50歳前後(45~54歳)で既に4分の1が失われています。
奥歯が失われると、その前方にある歯は、かみ合わせを支持する力が弱いので、より失われやすくなるという悪循環を生んでしまいます。
いわゆる「出っ歯」の多くは、もともと歯並びが悪い場合もありますが、その多くは歯周病で、奥歯が失われて前歯にかかる負担が大きくなったために、歯が傾いてグラグラの状態になってしまった場合が多いのです。
つまり、いままでのことをまとめると、より長くご自身の歯を守るためには虫歯・歯周病・かみ合わせの3つをコントロールすることが大切なのです。
歯医者さんできちんと治療を受け、ご自身でも日々の歯のケアが重要です。
藤村歯科クリニックでは、虫歯・歯周病・かみ合わせの3つをコントロールする治療をしっかりと行い、さらにご自身でも日々の歯のケアがスムーズにできるように定期検診にてきめ細かいサポートもさせていただいてます。
※虫歯・歯周病・かみ合わせについて詳しくは次回から順番にお話ししたいと思います!