幼児食アドバイザーによる食育講座の第九講目です。
寒い日が続いてますが暦の上では2月4日に立春を迎えてますよね。
春の最初の行事として3月3日にひなまつりがありますね。
今回はひなまつりについてと、ひなまつりのお食事メニューについてお話ししたいと思います!
「ひなまつり」はひな人形を飾り、女の子の成長と幸せを願う年中行事です。
ひなまつりはもともと旧暦3月3日の行事で、桃の花の咲く時期にあたるので「桃の節句」とも呼ばれます。
桃の花やひし餅、ひなあられなどを供え、地域や家庭によって異なりますが、白酒やちらしずしなどを食べます。
ひなまつりの元は古代中国の風習です。
旧暦3月3日は五節句のひとつ「上巳(じょうし)の節句」で、この日は厄日(災難にあいやすい日)とされ、人の形に切った紙人形を川や海に流し厄よけをしました。
これが奈良時代に日本に伝わりました。
その頃日本の貴族の女の子のあいだで紙でできた人形で遊ぶ「ひいなあそび」が行われていました。
この人形(にんぎょう)と人形(ひとがた)を川や海に流す上巳の節句の風習が結びつき、「ひいなあそび」の人形にお供えをしたり、ご馳走を食べたりしたあと、女の子の健康と幸せを願って人形にけがれをうつして、川や海に流す「流しびな」という風習が生まれ、これがひなまつりの始まりとなりました。
昔から桃には邪気をはらう力があるとされ、様々な神事に取りいれられていたので、邪気ばらいをする「上巳の節句」が「桃の節句」になりました。
また桃は不老長寿によい植物で、百歳(ももとせ)まで長生きできるよう、桃の節句には桃花酒を飲む風習もありました。
ひな人形は、姉妹で共有してはいけないの?
ひな人形は「一人ひと飾り」といわれ、姉妹で共有したり、親から受け継ぐのは良くないともいわれています。
しかし、女のお子さんそれぞれに「ひな飾り」を用意し、飾るのは、難しいと思います。
新たに女の子が誕生した場合は、ひな人形を増やしていくといいという説もありますので、揃っていない人形やお飾りを増やしてあげるといったやり方の方が、現代の生活には則しているかもしれません。
このような風習は、その家ごと、また地域によっても異なりますので、年配の方に相談されるのがいいでしょう。
すぐに片づけないとお嫁にいけない?
節句が終わったらすぐにひな人形を片付けないとお嫁に行くのが遅れるという俗説がありますが、地域によっては旧暦(4月上旬)に行うところもあり、全く根拠のない言い伝えです。
とはいえ、いつまでも飾っていると季節感がなくなりますし、お客様がいらした時に、だらしないという印象を持たれてしまうことにもなりますので、そのへんはちょっと気を配りたいところです。
「きちんと片付けなさい」という教えかもしれませんね。
※晴れた日を選びましょう。
では、飾るのはいつがいいのでしょう。
地方によっても違うようですが、雨水の日に飾ると、良縁に恵まれると言われています。
雨水とは、2月19日頃(2014年は2月19日)、 および啓蟄(3月6日頃(2014年は3月6日)および春分までの期間、太陽黄径345度雨水から数えて15日目頃。)、太陽黄径330度 立春から数えて15日目頃です。
空から降るものが雪から雨に変わり、氷が溶けて水になる、という意味。草木が芽生える頃で、昔から、農耕の準備を始める目安とされてきました。春一番が吹くのもこの頃です。
しかし、本格的な春の訪れにはまだ遠く、大雪が降ったりもします。三寒四温を繰り返しながら、春に向かっていきます。
地方によっても違うようですが、この日に雛人形を飾ると良縁に恵まれるといわれています。
「ひなまつり」のごちそう
ちらしずし
赤や緑の色鮮やかで華やかな、春の食材を使ったちらしずしです。
ちらし寿司の具である蓮(れんこん)やエビも縁起がいいものとされてます。
はまぐりのおすいもの
旧暦3月3日に磯で遊ぶ風習があり、そのとき獲った貝を料理して供えていました。
また対になっている殻(から)でないと、ぴったり合わないことから仲のよい夫婦をあらわすものとして食べられるようになりました。
ひしもち
赤、白、緑のもちを重ね、ひし形に切ったものです。
下から白、緑、赤と3枚重ね「雪がとけ、草がめばえ、花が咲く」という意味がこめられています。
ひなあられ
ひな壇に飾るお菓子で、もち米を炒って砂糖で甘味をつけます。
炒っているときによくはじけると、その年は吉、はじけないと凶とされました。
白酒
昔は桃の花びらをお酒に浮かべた桃花酒が飲まれていましたが、白酒や甘酒が飲まれるようになりました。
これらを参考にしてひなまつりのメニューをたてるといいですね。
季節の行事を取り入れた食事を家族や仲間で囲み、楽しい時間を過ごすことが健康維持にもつながっていくでしょう!