実体験を盛り込んだマタニティ小児歯科講座の第16講目です。
先日、梅雨があけましたね。
これから夏本番を迎えますね!
夏バテ・夏痩せ しないよう気をつけてすごして下さいね 😳
さて、赤ちゃんは産まれてから自我が芽生えるまで、不快に思うこともしっかり伝えようとしています。
その手段の一つとして「ぐずり」があります。
この「ぐずり」に手を焼く親御さんも多いでしょう。
私も、何でぐずっているのか理解するまでは一苦労する時もあります。。。
赤ちゃんのぐずりの中でも、ちょっと特殊なもののなかに、歯ぐずりがあることを知ってますか?
今回は歯ぐずりについてお話します。
これは、文字通り歯に関するぐずりで、歯が生え始めるときのみに起こる一時的なものです。
この対処法としては、ただひたすら赤ちゃんの気分転換をしてあげるしかありません。
早い赤ちゃんだと、だいたい6ヶ月くらいから歯が生え始めますのでこのくらいの時期に突然夜泣きが増えたり、日中もずっとぐずぐずしたりという場合は、この歯ぐずりかもしれません。
そして、歯が生える時期は、歯茎がかゆいからいろいろなものを噛むとは昔からいわれていますが、実際にそうなのかどうかは定かではありません。
また、ストレスから噛みつくというようなことも言われますが、1歳前後の赤ちゃんの噛みつく行為には、そのような理由や攻撃的な要素はないはずです。
この赤ちゃんがいろいろな物に噛みつくのは、むしろ遊びの1つになっているのだと思います。
人を噛むのも、噛むと「痛い!」とか「やめて~」などと派手な反応が返ってくるので、それが面白くてやっている可能性があります。
この頃は、周囲の反応が大きいとかえって興奮して繰り返すことが少なくありません。
私もよく噛まれますが、なかなか痛いものですが。。。
噛まれたら、「痛い」あるいは「いけません」とひと言だけ言って、あとは無視することです。
そうすれば、面白くないのでじきにやめます。
くどくどと噛みついてはいけない理由を言って聞かせても、まだわかりません。
「不快だ」という気持ちさえ伝えれば十分です。
また、噛むことで周囲の注目を集められることを知り、それが喜びになっているとしたら、ほかの「良い行動」に対して十分な反応を示してあげるという工夫を大人もすべきでしょう。
赤ちゃんが新しい発見をして(積み木が積めたとか、車のおもちゃを上手に走らせることができたなど)楽しく遊んでいる時に、うんと喜んで共感してあげたいですね。
歯ぐずりの特徴としては、まずよだれの量が増えてきます。
生まれてすぐの赤ちゃんは鼻呼吸がメインです。
それが成長とともに口呼吸が出来るようになってくると離乳食の準備OKのサインです。
この時期の赤ちゃんはとにかく何でも口に入れてしまいますが、それは歯茎でいろいろな感触を確かめるようになったという成長の証。これがものをしっかり食べる訓練にもなります。
この時期には、おしゃぶりの習慣のある子もおしゃぶりを少しお休みして、いろいろなものを口に入れて勉強したいという我が子の意欲を満たしてあげたいものです。
最初はよだれを飲み込むことが出来ないので、よだれの量が増えますが、食べる機能が発達してくると、じきに口を閉じて唾液を飲み込むことができるようになります。
そうなるとよだれの量も減ってきます。
時々、歯が生えてくるときに歯茎がやぶれて血が出ることがあります。
そうなると赤ちゃんのぐずり方もエスカレートするので、おつき合いするママも大変です。
離乳食も傷にしみてしまうため、嫌がって食べないということもあります。
口の中をのぞいてみて出血していたら離乳食もあたたかいものよりも少し冷たいものを増やすなどして対応してあげたいですね。
ママ同士の会話では「今、歯って何本生えた?」という質問がよく聞かれますが、最初の歯が生えるのは早い子で6ヶ月、遅いと9ヶ月目に入ってからという子もいます。
下の前歯からではなく上の歯から生え始める子もいます。
この3、4ヶ月の差異はまったく何の問題もありませんので、歯が生えるのが遅いからと言ってママは焦らないでくださいね。「歯磨きしなくて済むのはラクチン!親孝行ね!」と思ってゆったりペースで行きましょう。
また、心配な時は歯医者さんで相談しましょう。