先日、9月2日をもって藤村歯科クリニックは開院して1周年を迎えました。
たくさんの患者さんに、「ありがとう」といっていただける歯科治療を今後も提供していきたいと思っております。
そして、この歯っピークラブも発信させていただいて1年が過ぎました 😳
有益な情報をこれからも発信していきますので、楽しみにしていただけたら嬉しいです!
さて、実体験を盛り込んだマタニティ小児歯科講座の第18講目です。
出産後から怒涛の子育てがスタートする母親はオチオチ風邪をひいたり体調を崩している暇はありません 😐 。
赤ちゃんはこちらの都合はお構いなしで、ありとあらゆる欲求を訴えてきます。
私はそんなに体が丈夫なほうではありませんでしたが、母親になってから大きな病気はしていません。
それほどまで母親は、気が張りつめているもんですよね。
ましてや授乳中ともなれば、薬の服用が難しいと感じているからでもあるかもしれません。
しかし、授乳中の女性でも、しばしば薬による治療を必要とすることがあります。
授乳しているからといって痛みを我慢したり、薬を飲んだからと授乳を控えたりするのは、どちらもたいへんつらいことですね。
授乳中の女性が、医師に対して「授乳を続けたい」と意思表示することなく薬を服用しなかったり、医師や薬剤師に相談しないで自己判断で授乳をやめてしまったりすることは避けなければなりません。
母乳育児中に服用してはいけない薬は、抗がん薬、免疫抑制薬など毒性の強い薬、検査の際に使われる造影剤や般射性のある薬、母乳の分泌を抑えてしまうような薬などに隈られます。
ほとんどの薬は母乳中に移行しますが、その量はきわめて少量です。
授乳中に安全に使うことができる抗菌薬や鎮痛薬は数種類ありますので、担当する歯科医師に授乳中であることを必ず伝えるようにしましょう。
母乳は栄養バランスが最適で、ある種の脂肪酸、消化酵素や生体活性物質など人工乳には含まれないものが多数存在し、あかちゃんに効率よく消化吸収されます。
人工乳は、牛乳をはじめとするさまざまな原料から作られた母乳代用品であって、決して母乳と同等のものではありません。
母親の母乳はその子どもにとって最適な母乳であって、ごくわずかな薬が含まれていたとしても、利点の方がはるかに多いと考えられます。
薬にもよりますが、鎮痛剤は、血液中の薬の濃度が最大に達するのは薬を飲んでから1~2時間後、半分の濃度に減るのが2.5~7時間後とされていますので、服用後3~4時間あければ、より薬の影響が少なくなります。
お母さんが痛みをまた感じるような時間になれば、お母さんの血液の中のその薬の量は減ってきているということです。
母乳の中に薬が溜まるということはありませんので、血液の中の薬の量が減ってきたら、母乳の中の薬の量もさらに少なくなっていると考えてよいでしょう。
あくまでも医師の処方に従う必要がありますが、薬を飲む場合は、飲んだあとはしばらく母乳中の薬の量が多くなっていますので、薬を飲む前に母乳をあげるとよいでしょう。
また、お子さまが長い眠りに入るときに薬を飲めば、お子さまが起きて母乳を欲しがる頃には母乳中の薬の量も少なくなりますから、お母さまのほうで薬を飲むタイミングを調節してみてくださいね。