実体験を盛り込んだマタニティ・小児歯科講座の第20講目です。
10月も中旬となり季節の変化を感じる日々ですね。
朝晩は冷え込み、体調を崩しやすい時期ですので気を付けて下さいね 😳
さて今回のテーマは「こどもの矯正」です。
こどもの矯正治療はなぜ必要なのでしょうか?
歯並びが悪い子供たち・・・
最近の子供はあごが細い・・・
かむ力が弱い・・・
という話を耳にしたことはありませんか?
噛む力が弱くなってあごが発達せず細いままでいると、正しい位置に歯が生えず歯並び・噛み合わせが悪くなってしまいます。
昔では起こり得なかった問題が現代の子供たちの口に起こっているのです。
噛まない→あごが発達しない→歯並び・かみ合わせが悪化という悪循環がうまれているのです。
歯並び・かみ合わせが悪いと起こる弊害
・乱れた歯並びは歯磨きがしづらく、虫歯や歯周病になりやすくなる
・舌の位置がずれてスムーズな発音がしづらくなる
・きちんと噛み合わせることができず、食べ物をよく噛めなくなる
・よく噛めなくなるとあごや肩の筋肉バランスが崩れ、肩こりや頭痛が起きたり姿勢が悪くなったりする
・歯並びの見た目がコンプレックスとなり、思い切り笑えなくなったり元気がなくなったりする
歯並びの乱れは口の中だけの問題ではありません。
全身の発育や健康、そして心にまで悪影響を及ぼすのです。
子供の一生を左右する歯並びの問題、なるべく早い時期に解消してあげましょう。
そのために現在では子供の矯正歯科があるのです。
あごが発達せず、細いまま――。
細くてシャープなあごは一見スマートな印象です。
しかし細いあごは歯並びの悪化を招き、次のようなさまざまな弊害をもたらしてしまうのです……。
その原因は、食べ物をあまり噛まなくなったことにあります。
現代は食生活が変化して、ハンバーグやグラタンなどのやわらかい食べ物ばかりを好んで食べています。
やわらかい食べ物は噛む回数が少ないので、あごが鍛えられません。
本来、乳歯が抜けて一回り大きな永久歯に生え替わる時期には、あごが鍛えられて大きく成長していなければなりません。
しかしやわらかい物ばかり食べているとあごが発達せず、永久歯が生えてきても十分なスペースが足りなくなってしまいます。
すると狭いスペースに永久歯が乱れて生えてきて、歯並びが悪くなるのです。
永久歯が正しく生えそろうようにあらかじめ土台を整える早期治療があります。
舌のくせを正す装置やあごを広げる装置を使って、あらかじめあごの環境を整えておくのです。
治療目標が達成できたら一度治療をストップし、永久歯が自然に生えそろうまで定期的な経過観察を行います。
永久歯が生え始める5歳くらいまでが矯正治療のスタートにもっとも適している時期です。
あごの成長、あごの奥で眠る永久歯に問題があればそこで発見できます。
ちなみに、永久歯が生える時期には歯と歯の間に隙間ができます。
これはあごがきちんと成長している証拠なので安心してください。
逆にぴったりときれいに歯が並んでいるようでは問題です。
子供には虫歯や歯周病の治療跡がほとんどありません。
銀歯などの修復物がない分、大人に比べて矯正装置がつけやすいのです。
思春期に入ると、他人からの見た目を気にする子供が増えてきます。
歯並びや噛み合わせの悪さが気になり、口元を手で覆う子やあまり笑わなくなる子が出てくるのです。
特におしゃれに敏感な女の子はその傾向が強くなっています。
矯正治療を受けて歯の見た目をきれいにしておけば、心身共に明るく健康的な生活を送ることができるでしょう。
矯正治療は、単に歯並び・噛み合わせを正して機能改善を図るだけのものではありません。
見た目が美しくなり、自然と笑顔に自信を持てるようになるのです。
子供は「出っ歯」などと見た目の特徴をからかうことがよくあります。
それで心を痛める子は少なくありません。
早い時期に治療をスタートして、お子様の明るい笑顔を手に入れましょう!
矯正治療は、乱れた歯並びや噛み合わせを、歯を動かして正す方法です。
成長段階にある子供は歯やあごの骨のコントロールがしやすく、成人と比べて早く治療を終えることができます。
お子様の健康を守るのはお父さん、お母さんの大切な役目です。
お子さんの歯についてお困りをもったら、歯医者さんに相談しましょう!