幼児食アドバイザーによる食育講座の第21講目です。
大人のみなさんは食事中座って食べることは当たり前の行動として備わっていますよね。
その行動はどうやって身につけたのでしょう・・・
お子さんがいらっしゃる家庭では食事のマナーを教えるのに色々試行錯誤されていると思います 😳
私もまさしく今、奮闘中です・・・
子どもの食べ方で、「食事中に食卓から離れてしまう」「ひじをついたり、立て膝をついたりする」「ボロボロとよくこぼす」など、直したいことはありますか?
これまで何度も注意したけれど、なかなか直らない…という方もいるかもしれませんね。
今回は食事中の座り方についてお話します!
食事中の“足ブラブラ”が歯並びに悪影響!
ダイニングテーブルで食事をとっているご家庭では、子どもの足の状態に注目してみてください!
大人用のイスを使っているために、子どもの足が床に届かず、足をブラブラさせているなんてことはないでしょうか?
実は、食事中に足がブラブラしていると、咬合力(かむ力)が弱くなったり、かむ回数が減ったりして、歯並びにも悪影響を及ぼすといわれています。
咬合力が弱かったり、かむ回数が少なかったりすると、子どものあごが十分に発達しません。
あごが小さいままだと、永久歯が狭いスペースに無理に生えてくることになるので、その結果、歯並びがガタガタになるおそれがあるというわけです。
ですから、子どもの歯並びのためには、食事中に足がブラブラ状態にならないようにしなければなりません。
高さを調節できるイスを選ぶようにして足が床につくようにしましょう。
もちろん、子どもの体が成長してきているのに、いつまでもベビーチェアというわけにはいきません。
大人用のイスを使う場合は、足元に踏み台を用意したり、子どもの体格に合わせて、足元を安定させる工夫をしてみましょう。
さらに、イスの背もたれに背中をぴったりつけるようにすると、より安定します(クッションやバスタオルなどを背中に当ててもOK)。イスに座ったら、テーブルとおなかの間隔は、子どもの手でこぶし2個分にしてください。テーブルから体が必要以上に離れていると、床にボロボロと食べこぼしたり、立てひざをついたりすることにつながります。
そして、食事中に食卓から離れてしまう場合は、近くに気が散るものがないか原因を探します。
オモチャが近くにあったり、テレビが点いていたりしないでしょうか。
また、おやつの食べ過ぎ、運動不足などで、おなかが空いていないために食事に集中できないこともあります。
さらに、心理的な原因が関わっている可能性もあります。
ママが下の子のめんどうを見ているときに、食卓から離れたり、机をたたいたり、スプーンを投げたりしてママの気を引こうとすることがあります。
そのような行動が見られたら、子どもと向き合って食事をとってみてください 😳
床に座って食べるときにも注意が必要
さきほどはダイニングテーブルでの注意点を紹介しましたが、では、ちゃぶ台などの座卓で食事をする場合はどうなのでしょうか?
床に座って食べる場合、足がブラブラになることはありませんが、座り方によっては、安心できません。
足がしびれるからといって、きちんと正座せずに、足を横にくずして座ると、あごの関節がゆがんだり、股関節にずれが生じたりして、内臓にも影響が出てきます。
特に、子どもは大人よりも体がやわらかいため、毎日のちょっとした習慣の影響を受けやすいので、なおさら正しい姿勢での食事が望まれます。
床に座って食事をする場合、正しい姿勢が保てないのであれば、正座用の座イスを使うといいでしょう。
正しい姿勢で座ることで、あごにきちんと力が伝わり、成長につながるのです。
こうしたトレーニングは、永久歯が生えそろうまで、できれば、小学校の低学年までに習慣づけることがポイントだということです。
以上、子どもの歯並びに影響する習慣をお話ししましたが、あなたの家庭では大丈夫でしたか?
ちょっとした工夫ですぐに改善できる習慣ですので、ぜひ今日から子どもがきちんとした姿勢で食事ができる環境を整えてくださいね。