幼児食アドバイザーによる食育講座の第24講目です。
先週は急きょ、ハッピークラブの講座を休講させていただいていました。
実は、お正月休みに体調を崩してしまっていたのです…cry:
お正月太りではく、お正月痩せとなり改めて食の大切さを痛感していました。
皆さんも体調を崩さないよう気を付けてくださいね!
さて、今回は子どもに多い食物アレルギーについてお話したいと思います。
このテーマはシリーズで何回かに分けてお話ししたいと思います。
一回目は食物アレルギーの定義・タイプについてのお話です。
食物アレルギーは子どもに多くみられるのが特徴で、6歳以下の乳幼児が患者数の80%近くを占め、1歳に満たないお子さんでは10~20人にひとりが発症しています。
子どもに食物アレルギーが多いのは、成長段階で消化機能が未熟で、アレルゲンであるタンパク質を小さく分解(消化)することができないのがひとつの要因と考えられています。
そのため、成長にともなって消化吸収機能が発達してくると、原因食物に対して耐性(食べられるようになること)がつく可能性が高いのです。
しかし、中には大人になっても症状が続くものもあり、幼児期後半以降(成人も含む)に発症した食物アレルギーは治りにくいとされています。
食物アレルギーは、代表的な4つのタイプに分類されます
新生児・乳児消化管アレルギー
主に新生児のときに牛乳が原因でまれに発症するタイプです。
嘔吐、血便、下痢などの消化器症状が主に起こりますが、2歳頃までにほとんどが治るとされています。
食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎
乳児期の食物アレルギーの症状として、もっとも多いのがこのタイプです。
生後間もなく顔からはじまる湿疹が、治療によってもなかなか改善しない傾向があります。
しかし、乳児期のなかなか治らない湿疹がすべて食物アレルギーに関係するわけではないので、その診断は医師の慎重な判断のもとにおこなわれなければなりません。
鶏卵・牛乳・小麦・大豆などが主な原因食物で発症しますが、多くは成長とともに自然と治っていきます。
即時型
原因食物を食べた後、速やかに症状があらわれます。
もっともあらわれやすいのは皮膚症状ですが、他に呼吸器や消化器などにも非常に多彩な症状(アナフィラキシー)があらわれ、中にはショック状態に陥る場合もまれではありません。
原因食物は年齢によって異なり、乳児では鶏卵、牛乳、小麦が多く、学童期以降では甲殻類や果物類、小麦などが多くなります。
特殊型
特殊型には次の2つがあります。
食物依存性運動誘発アナフィラキシー
特定の食べ物を食べた後に運動をするとアナフィラキシーが起こる病態です。
原因となる食物は小麦や、えび・かにが多いのですが、それらを食べても運動しなければ症状は起こらず、また、運動してもそれらを食べていなければ症状は出ません。小学生以上から高校生に多くみられます。
口腔アレルギー症候群(OAS :Oral Allergy Syndrome)
果物や野菜を食べた直後に、口の中がイガイガしたり、口の中が腫れたりする症状が特徴的です。
花粉症のある大人に多く、特定の花粉と関連する果物や野菜に反応(交差反応)することで起こります。
どのような果物や野菜でアレルギーが起こるかは、どの花粉にアレルギーがあるかによって異なります。
以上が、定義とタイプです。
食物アレルギーは6歳以下の乳幼児が患者数の80%近くを占め、1歳に満たないお子さんでは10~20人にひとりが発症しているとされ、しっかりと正しい知識を持つ必要があります。
このシリーズを通して理解を深めていただけたらと思います!