実体験を盛り込んだマタニティ・小児歯科講座の第24講目です。
こどもが歩き、そして走り回るようになると目が離せないですね。
そんなときに気を付けたいのが子どものケガです。
今回は、ケガで歯を失わないために知って頂きたいことについてお話したいと思います!
子どもは、意外なところで意外な怪我をしてしまうことが、よくあります。
もし、転んでしまったり、ぶつかったりして歯に傷を受けた場合は、すぐに治療をすることで、後に影響を残しにくくなります。
以下のような症状がある場合は、できるだけ早く来院していただくことをおすすめします。
- 歯が折れてしまった
- 折れた歯が神経まで到達している
- 歯がぐらぐらする
- 歯が曲がってしまった。傾いてしまった
- 強くぶつけたりして、歯が抜け落ちてしまった(完全脱臼)
- 歯の色が変わってしまった
抜けた歯・折れた歯の応急処置
乾燥させない!!
一番大切なのは、抜けてしまった歯や折れてしまった歯を乾燥させないことです。
歯には歯根膜という、歯の根っこと骨をつなぐ組織があります。
この歯根膜はとても乾燥に弱く、30分では半分以上、120分では大半が死滅してしまいます。
抜けた歯の保管場所として最適なのは、本人か親のほおと歯ぐきの間といわれています。
ぬれたガーゼやティッシュに歯を包んで、飲み込まないように保管するのがいいでしょう。
もし、それが難しい場合は、コップやタッパーに入れた牛乳の中に浸しおくといいでしょう。
洗いすぎない!!
地面に落ちて汚れてしまった歯でも、ゴシゴシとこすって洗わないでください。
歯を傷つけたり、歯と骨をつなぐ歯根膜を取り除いたりしてしまいます。
石鹸や塩水などは使わず、流水で10秒から20秒すすぐだけで構いません。
また、歯を持つ時には、細菌感染をできるだけ防ぐために、歯の根っこを持たないように注意してください。
できるだけ早く歯科医院へ!!
歯が抜けてから時間が短ければ短い程、もう一度歯を戻して残せる可能性が高くなります。
できれば30分~1時間以内、それ以上になってしまっても、できる限りの治療を行いますので、早めにご来院ください。
大事なお子さんの歯をケガなで失わないように、転んでしまったりぶつかったりして歯に傷を受けた場合は、以上のことを行いながら速やかに歯科医院にご来院くださいね!