ホームルームの第11講目です。
6月4日から6月10日までの一週間は、歯と口の健康習慣ですね!
せっかくの機会なので、ご自身の歯と口をじっくり観察し、気になることや不安なことがあれば、歯科医院を来院して解決してくださいね 🙂
さて今回はホームルームです。
前回のホームルームでは歯のおもしろ昔話についてお話ししました。
今回はその続きをお話ししたいと思います。
何で磨いていたの?
仏教伝来とともに日本に伝わった歯磨きの思想が、一般庶民に定着したのは江戸時代といわれています。
約12㎝の小枝をたたいて房状にした「房楊枝(ふさようじ)」を使ってみがいていました。
美人は虫歯知らず?
奈良時代から明治初期までは、美人の象徴としてお歯黒の習慣が続いていましたが、実はこれが、虫歯予防に貢献していたともいわれています。
お歯黒を塗る前に、毎朝歯を清掃していたのと、お歯黒に含まれるタンニンと第一鉄が細菌から歯を守っていたことが、予防につながったそうです。
タンニン(渋柿の渋の成分)は、歯や歯肉のたんぱく質を凝固・収斂させ、細菌の侵襲から守る作用があります。
また、鉄漿水の主成分である第一鉄イオンには、エナメル質の主体であるハイドロキシ・アパタイトを強化して耐酸性を向上させる効果があります。
さらに未反応の第一鉄イオンは、呼吸の酸素によって酸化され第二鉄イオンとなり、未反応のタンニンと結合して黒い耐溶性のタンニン酸第二鉄となって歯の表面をおおい、細菌との接触を予防する効果があるのです。
そして、お歯黒の材料は歯垢をよく取り除いておかないと歯に染まらなかったので、当時の女性たちは楊子で丹念に取り除いていました。
つまり目的をもって効果的に歯磨きをしていたわけで、これもむし歯予防に重要なことでした。
現在では、お歯黒の有効成分を使った虫歯予防製品も開発されています。
歯のおもしろ昔話いかがでしたか?
昔の方々の歯の習慣などを知れて、現代の私たちもしっかりと自分の歯を大切にしたいですね。