BLOG歯庵~歯科衛生士がお届けするオーラルヘルスの豆知識・当院での治療症例~

2015.06.25

歯科衛生士がお話しする歯の講座㉛ ~歯の喪失・その後の治療について⑴~

歯科衛生士がお話しする歯の講座の第31講目です。

6月もそろそろ終わりに近づき今年の上半期が終わりますね 🙄
皆さんはどんな上半期でしたか?
私は健康を見直す半期でした 😯
下半期の目標を立てて有意義に過ごしてみたいと思います!

さて今回は、歯の喪失・その後の治療についてのお話をシリーズでお話ししたいと思います。

高齢になってくると残っている自分の歯の数は少なくなり、後期高齢者の平均値は約13本で、3人に1人が総入れ歯を使っているようです。
しかし昔に比べると歯の喪失状況は改善傾向にあるといわれています。
また国際的にみても日本人の高齢者は比較的歯が残っているといわれています。

歯の喪失と年齢

【図1】は2011年に行われた全国調査(歯科疾患実態調査)における一人あたりの歯の数(一人平均現在歯数)を年齢階級別に示したものですが、高年齢層ほど値が低く後期高齢者(75歳~)では、本来持っている歯の数(28本)の半数以上が失われている状況です。(後期高齢者で20本以上の歯を持つ人は37%です。)

図1: 一人あたりの歯の数の平均値(年齢階級にみた一人平均現在歯数)

義歯(ブリッジ・部分入れ歯・総入れ歯)の使用状況

何らかの義歯(ブリッジ・部分入れ歯・総入れ歯)を使っている人の割合は年齢とともに高く、後期高齢者では89%に達します。
高齢で歯が喪失が進むにつれて、ブリッジ→部分入れ歯→総入れ歯と、より大きな義歯を使用する割合が高くなり、後期高齢者では三分の一強の人が総入れ歯を使用していることがわかります。【図2】

義歯を使用している人の割合

図2: 義歯を使用している人の割合

歯の喪失の原因

1990年 (15~20年程前),歯がなくなる原因は,20歳以下は齲蝕(むし歯),40歳以降は俗に歯槽膿漏と呼ばれる歯周病でした。
2005年の調査では,虫歯や歯周病で歯をなくす人はかなり少なくなってきました。
その理由は,虫歯は放置することで進行して歯がなくなりますが,きちんと治療をおこなうようになったことです。
そして歯周病は原因である歯垢や歯石を定期的に取り除く定期健診に通われる方が少しずつ増えつつあることです。
しかし,食べ物を食べるだけの歯の数多くなり,ついつい,硬い食物 (豆類,タネ類,アメ,氷,乾燥食物など) を好んで食べる人が増え,その分,歯の破折は多くなりました。
歯がなくなる原因の多くは、
1・虫歯
2・歯周病
3・歯の破折
ということになります。

 

 

歯科検診は歯を守るための予防です。
痛くなくても虫歯になっていないか、歯周病の進行が進んでいないか、そして歯を守るための食事指導を受けるためにも定期健診をおすすめします。

次回からは、歯が喪失したあとの治療についてお話ししたいと思います。

 

 

 

 

 

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