実体験を盛り込んだマタニティ・小児歯科講座の第31講目です。
藤村歯科クリニックもお盆休みが終わり通常診療させていただいています。
皆さんは、今季の夏の思い出はできましたか?
まだまだ暑さが続きますので、体調に気を付けてくださいね!
さて、前回に引き続き、お子さんを持つ親御様からのさまざまなご質問についてお話ししていきたいと思います。
今回は、
1歳から3歳のお子さんを持つ方から特に多い・・・
「どうしても歯磨きを嫌がるのです・・・いい方法はないのでしょうか?」
と、いったご質問です。
歯磨きをするときに、嫌がる子どものパターンには、2つあります。
まず、一つ目のパターンは、「歯磨きがほんとに嫌で嫌でしょうがない」です。
これは、仕上げ磨きをするのを力いっぱい嫌がる子ども、または、口に歯磨きを入れるのすら、嫌がって手のつけようがないほど、泣いてしまう子どもです。
こういう子は、「じゃあ、わかったよ。もうしないから。」と、歯磨きをすることをこちらが諦めると、ケロッと泣き止む子が多いです。
ここで、「甘やかしでしょうか?」とか、「わがままを聞いてあげていることになってしまわないでしょうか?」となりますよね・・・
しかし、これは「わがまま」ではないんです。
どうしても嫌だというこだわりがあるんです。
そのこだわりは何かというと、「はみがきの味がイヤ」とか、「ママが歯を磨くと痛い!!」とか、「おえってなるからイヤ!」とか、ほんとうに色々です。
何度もしつこく「歯磨きしようよ」と誘っていると、癇癪を起こします。
この場合は、気分で「やりたくない」と言っているだけなので、時間を変えて提案をすれば、やってくれることもあります。
一度言ってだめなら、時間をずらしてください。
そして、また同じように声をかけてみましょう。
大切なのはタイミングです。
コツは、
- 何かをやり終わったときに言う
- 違うものに気持ちが移ったときに言う
- 騒がしい物音をたてて、気持ちを他の物に行かせてから言う
長期的に見て、歯磨きができるようになればいいと思ってください。
二つ目は、「ママが歯を磨くと痛い!」という理由です。
なぜママが磨くと痛いのでしょうか?
子どもの歯を磨く時に、大人と同じ歯磨きのもち方をしている方、いませんか?
それは子どもにとっては、結構痛いです。
歯ブラシを親指と人差指の二本でつまむようにして磨いてみてください。
不安定かと感じるかもしれませんが、力を抜いて歯磨きをしてあげると、子どもは気持ちいいようです。
また、歯磨きの後に、「歯磨き頑張ったで賞」をあげると効果的です。
シール帳を作って歯磨きができたら貼ったり、スキンシップをすることです。
「上手に歯磨きできたね!」と言って、こちょこちょっと、くすぐったりする、スキンシップをします。
顔を撫でてあげる事もしてあげるといいです。
子どもは褒められると本当にうれしいのです!
それによって、少しずつ、歯を磨く時の緊張や、痛い、怖いと思う気持ちがなくなっていきます。
歯磨きを「痛い」ものから、「楽しい」ものに変えていってみてくださいね。