歯科衛生士がお話しする歯の講座の第33講目です。
ジャケットを羽織る人々をみかけ、少しずつ秋らしくなってきましたね。
そろそろ冬支度もしなければなぁと思います 😮
さて、今回は唾液についてお話ししたいと思います。
唾液がお口の中で大切な役割を担っていることをみなさんは知っていますか?
唾液はとっても働き者です。
まずは、唾液のさまざざまなはたらきについてお話しします。
人知れずお口の中で大活躍
唾液の働きとしてまず挙げられるのは、歯ぐきや舌などの粘膜を保護して傷つかないようにする「潤滑作用」です。
食べたりしゃべったりするのをスムーズにしているはたらきです。
また、食物に含まれるデンプンを糖にかえる「消化作用」もよく知られており、ごはんをよく噛むと甘くなるのはこのためです。
さらに、「けがをしたら唾を付けておけば治る」と言われるのも、唾液に「抗菌作用」があるからです。
お口の中や歯を守る
食べかすを洗い流してお口に残るのを防ぐ「洗浄作用」や、お口の中のpHを正常に保って菌が溶けるのを防ぐ「緩衝作用」、唾液に含まれるたんぱく質で細菌を集める「凝集作用」、細菌をお口の中から排出する作用など、虫歯や歯周病から歯を守るはたらきもたくさんあります。
また、唾液内の糖タンパクにより歯の表面に形成されるペリクルは、歯を保護します。
さらに、ペリクルはお口の粘膜を修正する成分も含んでおり、傷を治す作用もあります。
唾液は1日に1~1.5リットルも分泌されるといわれます。
意外と多くてびっくりしますよね! 🙄
唾液にはさまざまなはたらきがあり、お口や歯をはじめ、私たちのからだを守ってくれていることが分かって頂けたかと思います。
このシリーズの次回は「唾液が減るとどうなるの」をお話しします!