実体験を盛り込んだマタニティ・小児歯科講座の第45講目です。
少しずつ肌寒くなってきましたね!
そして、今年も残り2か月をきりました。
いい締めくくりができるように気を引き締めたいと思います 😳
寝る子は育つ?!
日本の子どもは睡眠時間は世界的にみても短いといわれています。
その理由として、親の就業形態の変遷、核家族などにより、こどもが十分に睡眠をとる環境が整っていないことなどが指摘されています。
「寝る時間を惜しんで」というように、わが国では睡眠が軽視される傾向がありますが、正しく睡眠がとれないと、心身の疲労が回復しません。
特に、子どもの場合は、昔から「寝る子は育つ」ということばが知られているように、睡眠と心身の成長発育は密接に関連しています。
子どもの睡眠不足は、深睡眠と相関して分泌される成長ホルモンの分泌量が低下することで成長障害をきたしたり、知能指数(IQ)が低い、学業成績が悪い、発達障害があるなどの報告もあります。
成長ホルモンの分泌がしっかり行われていると、脳の疲労も回復することができます。
人間には交感神経と副交換神経という二つの自律神経があります。
これらは自分の意思では動かすことが出来なくて、それぞれが自律してい働いているのでこの呼び方をされています。
交感神経は体を興奮させる作用、副交換神経は体をリラックスさせる作用をになっています。夜しっかり寝るためにはリラックスしていることが不可欠ですよね。ですので、副交感神経の働きが重要になります。
副交感神経が働いて夜リラックスする時間が取れるようになると、成長ホルモンもしっかり分泌されます。
それにより脳が日中の疲れを癒し、集中力・記憶力・知能の発達を高める効果を期待出来るようになるのです。
また睡眠時間をしっかり取っていられる小学生ほど、学力が高いという研究データも出ているようです。
扁桃肥大や小顔などで気道が狭い場合には、通常は使用しない筋肉まで使って、なんとか呼吸を行うようになるため(努力呼吸)、様々な悪影響を及ぼすことが報告されています。
発見や治療の指導の担い手として、大きな期待をよせられている歯科衛生士の立場から、睡眠歯科学入門のお話しを少しずつお話しします。