BLOG歯庵~歯科衛生士がお届けするオーラルヘルスの豆知識・当院での治療症例~

2017.07.19

歯科衛生士がお話しする歯の講座53 ~上唇小帯ってなぁに?~

歯科衛生士がお話しする歯の講座の第53講目です。

暑さが厳しい毎日ですね!!
セミの鳴き声が響き渡りさらに暑さを感じます・・・

さて、上唇小帯(じょうしんしょうたい)という言葉をきいたことがありますか?
上唇小帯(じょうしんしょうたい)とは、上唇と歯茎をつなぎ、上の前歯の中央部にある「すじ」のことです。


1歳半検診の時に太さを指摘されることが多いです。
健診の時などに時々、このひだが大きく発達していると上唇小帯異常(じょうしんしょうたいいじょう)などと言われることがあります。
2歳くらいまでは上唇小帯の幅が広く、上の真ん中の歯と歯の間に入り込んでいることがよくあります上の歯の、ど真ん中の歯ぐきの付け根にあるひだが上唇小帯(じょうしんしょうたい)です。
これは乳歯の時はほとんど気にすることないといわれます。
ただ仕上げ磨きをする時に大人の指で上唇小帯をおさえてあげないと歯ブラシが上唇小帯に当たってお子さんが痛がることがあるので注意して下さい。
ほとんどの場合は永久歯に生え換わると上唇小帯は小さくなります。

上唇小帯が太いことによって起こること

前歯に隙間ができる

永久歯の前歯の歯と歯の間に入り込んだ上唇小帯が、前歯に隙間を作ってしまいます。
前歯がすきっ歯の状態になり歯並びを悪くします。全ての上唇小帯がそのようになるのではなく太く残っていても隙間を作らない場合もあります。

歯茎が腫れやすい

上唇小帯があることによって歯と歯茎の間に隙間ができ、細菌がたまります。
歯茎が赤くなり、特に風邪をひいたり、熱を出した時など腫れることがあります。

歯磨きがしにくい

特に低年齢のお子さんは上唇小帯がやわらかいために、歯ブラシが当たると痛がって、仕上げ磨きを嫌がってしまいます。

上唇小帯は年齢とともに顎が成長し、細く短くなってきます。
また、自然に切れてしまうことも多いといわれています。
前歯の永久歯が出始めても、上唇小帯が太いままだと、永久歯の萌出(ほうしゅつ)を邪魔したり、永久歯の前歯の歯と歯の間に隙間を作ったりするようであれば切除したほうがいいです。
この時期に切除することによって自然に歯並びが改善することがあります。

 

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