歯科衛生士がお話しする歯の講座の第54講目です。
どんぐりや落ち葉がたくさんみられる季節になりましたね。
御堂筋や大通りでは銀杏の香りも漂っています!
さて、接触嚥下という意味をご存知でしょうか?
接触嚥下とは、食べ物を見てから、咀嚼(そしゃく)して、嚥下する一連の動きを「摂食(せっしょく)」と呼びます。
そして、摂食嚥下障害は食べること、飲みこむことが難しい状態のことです。
今回は摂食嚥下障害についてお話ししたいと思います。
摂食嚥下障害は、食べたものや飲んだもの、唾液などがむせる、誤嚥(ごえん:食べ物や飲み物、唾液が誤って食道ではなく気管に入ってしまうこと)する、飲み込みに時間がかかる、食べ物が口の中に残ったままになるなどの症状があげられます。
嚥下障害により、誤嚥を繰り返すと死亡原因ともなる誤嚥性肺炎のリスクも高まりますので、嚥下障害に対する対応が必要となります。
摂食嚥下障害のリハビリテーションの目的は安全に、できるだけ美味しく飲んだり食べたりすることです。
そのためにはお口の中も清潔に、歯も健康でなければなりません。
歯科衛生士がとても活躍する出番でもあります。
食べることは栄養を摂取する目的だけでなく、味を楽しんだり、食事の場でコミュニケーションを取る上でとても大切なことです。
摂食嚥下障害のリハビリは楽しく食べることを目標に、安全を最重視しながら行われます。
安全性の面で特に重要なのは、誤嚥による誤嚥性肺炎を予防することです。
口から飲んだり食べたりすることが機能的に困難である、必要な水分量や栄養を摂ることが難しい、または口から摂取することが危険であると判断した場合には、胃瘻(いろう:栄養を直接、胃に注入するためにお腹に開ける穴)をつくることや鼻から胃にチューブを通す経管栄養や点滴などの方法も視野に入れ、医師と相談する場合もあります。
胃瘻や経管栄養や点滴の方でも、リハビリで飲み込む力を取り戻せれば、口で食事ができるようになることもあります。
ここでも歯科との連携は重要になってきます!!
また続きます☆