歯科衛生士がお話しする歯の講座の56講目です。
今日は久しぶりの雨です。
今週は寒さも和らいでますね。
来週からまた寒さがやってくるようなので体調に気を付けてください。
さて、今回からインプラントについてお話ししたいと思います。
虫歯や歯周病などで失った歯を回復する治療法として「インプラント」という選択肢が日本にも定着して数十年になります。
特徴としては、他の治療法(ブリッジ・義歯)と比較して、自分の歯と同じような感覚で自立してしっかり噛める治療法です。
また、日本の皆保険制度では適用外のため、短期的な視点では確かに費用が高額になります。
不幸にも歯を喪失した場合に、どんな場合においても万能で優位な治療法という訳では決してありませんが、お口の状態や患者様のご希望次第では有効な選択肢となり得ます。
本当にあなたにとって、インプラントが有効な選択肢かどうかは厳密な診査・診断を行ったうえで、よく歯科医師と患者様の間でお話をしなければ決定することはできません。
その意思決定をするうえで、ある程度の基本的なメリットやデメリットを知っていただくことは重要になりますので、少しお話しをしていきます。
歯を失ったとき、「ブリッジか、入れ歯か、それとも・・・」と、多くの方が迷うと思います。
簡単に言うと、インプラント治療は、チタン製の人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上部に人工歯を被せる治療法です。
「手術が怖い・・・」と思う方もたくさんいらしゃると思います。
私もたくさんのインプラントの手術に立ち会い、多くの患者様とお話ししました。
インプラントの手術にも様々な術式がありますが、実際に治療を受けた方は「意外とこんな感じで、思っていた以上に楽でした」と喜んでおられる方が多いように思います。
やはりインプラント治療の一番の特徴は、まわりのほかの歯に余分な負担をかけたり、傷けずにすむということです。
欠点もあります。
手術が必要、治療期間が長め、自費治療である点です。
インプラントを埋める顎の骨のボリュームが必要で、骨が薄かったり少ない場合は、骨を増やす外科手術が必要となることも少なくありません。
全身の健康状態によってはインプラント治療が受けられないこともあります。
インプラント治療に興味がある方は、自分自身で基本的な知識を得て検討することも大切です。
ただ、専門家ではないので自分に本当に適した方法かどうかはプロの歯科医師とじっくりお話をして、どんな治療を選ぶにしても自分自身が後悔しないようにすることが重要です。