歯科衛生士がお話しする歯の講座の第61講目です。
ゴールデンウィークは楽しまれましたか?
どこかに行かれた方や、家でゆっくりされた方、みなさんそれぞれのお過ごし方かと思います。
長いお休みも終えまた日常を充実させましょう 😳
さて、前回の「入れ歯づかいの達人」の続きをお話しいたします。
入れ歯の出来上がりがゴールではありません。
実際に使っていきながら調整を重ね、患者さんのお口に合った入れ歯に仕上げていきます。
試運転期間に調整を受けよう。
どんな名人の先生が作った入れ歯でも、患者さんのお口の模型上で作ったものが実際のお口にピタリと合うことは非常に稀です。
実際に使っているうちに、微妙なズレが見つかるものなんです。
例えば入れ歯で噛むと、歯ぐきは圧迫されて沈み、痕がつきます。
靴下を履いた時に足首に痕がつくように、少しへこむのです。
すると、入れ歯の歯ぐきへのあたり具合が微妙に変化します。
こうした、実際に使ったときに生じる微妙なズレが痛みにつながる場合があるので、使い始めてから1~2週間後には来院していただき、調整して頂く必要があります。
また1~2週間後の調整を終えて、しばらく使ってよくなじんできたころに、さらに調整を重ねると、入れ歯との相性が一層よくなる場合があります。
調整中の入れ歯は、お口の中に十分なじんでいません。
「新しい入れ歯でどれくらい噛めるか試してみよう」と、いきなり硬いステーキ食べたりすると、歯ぐきに傷を作ったり、うっかり舌や頬を噛んでしまい、その痛みでせっかくの最終調整(慣らし期間)を中断せざるを得なくなることもあります。
調整中はあせらず軟らかいお食事にして、あせらずゆっくりと慣れていきましょう。
入れ歯がきついと感じやすいわけ
朝・・・夜寝ているうちに歯ぐきが膨張するので、朝起きてはすぐは入れ歯をキツく感じます。
日中・夜・・・活動しているうちに歯ぐきの膨張が解消し、入れ歯のキツさを感じにくくなります。
入れ歯安定剤の使用は歯科医院で相談を。
入れ歯安定剤ごとに使用法が異なり、患者さんによっては合わない場合があります。
選び方・使い方を歯科医院で相談しましょう。
入れ歯安定剤をつかって、合わない入れ歯を無理に使い続けると、あごの骨が減って、入れ歯が安定しにくいお口になってしまうことがあります。
必ず定期健診を受けましょう。