歯科衛生士がお話しする歯の講座の第69講目です。
8月に入りましたが猛暑は相変わらずですね。
日焼け止めも何本目の購入になっていることでしょうか・・・(;^ω^)
さて、前回から「知覚過敏を知ろう」ということでシリーズ3回目です。
毛先が触れるとしみる歯、歯磨きはどのようにすればいいのでしょうか?
知覚過敏のある患者さんの場合、「歯磨きがつらい」というかたは多いと思います。
ブラシの毛先がさわると痛むので、歯磨きをするのに気が重くなったり、「痛いところはそっとしておいたほうがいいだろう」
「歯ブラシで触るとむしろ歯が削れてしまうかもしれない」などと心配して歯磨きをさける方もいらっしゃいます。
しかしむしろ逆効果です。
歯についた歯垢(バイオフィルム、プラーク)を取り除かないと、そのなかに棲むむし歯菌が酸を出し、再石灰化層を溶かして知覚過敏の症状を助長させてしまうといわれています。
痛みで歯磨きに積極的になれないかたも、適切な歯磨き法を教わって家で実践するうちに、いつの間にか症状が落ち着いてくることも多いといわれています。
たかが知覚過敏?
「しみる症状がある以上、神経が興奮しているわけだから、ごく軽度で自然治癒するケースでも、歯のなかに何らかの炎症が起きていると考えるほうが自然だ」というのが現在の考え方になってきています。
知覚過敏は、ほんの軽い病気だと思われがちですが、実際には治療するまで時間がかかるケースもまれでもなく、治療ですぐに効果が出ないことも多いです。
今回のシリーズでは「知覚過敏の診断は意外と難しいものだ」というお話しもさせていただきました。
しみる歯の原因をつきとめることにより、病気の悪化を早期に防ぐことができるといわれています。
「たかが知覚過敏、されど知覚過敏」というわけです。
みなさんもしみる症状が気になったら、歯科医院で早めに診てもらいましょう。
軽い知覚過敏かもしれないし、歯ぎしりなどで歯が傷んでいるかもしれません。
知覚過敏は歯からの黄信号です。
見逃さないようにしていきましょう。