歯科衛生士がお話しする歯の講座の第74講目です。
あっという間に10月ですね。
先日、コオロギを見つけてやっと秋の気配を感じました。
歯みがき科学の⑶シリーズ目です。
⑵の最後に研磨剤はなぜ使うべきかの話の途中でしたね。
続きのお話しをしていきます。
研磨剤にはバイオフィルムを落としやすくするすぐれた効果があるといわれています。
細菌を効率よく除去するには、やはり歯磨き剤を使ったほうが圧倒的に有利です。
というわけで、いつもの歯磨き剤を加えるだけで予防効果が期待できるのですから、使わないなんてもったいないといえるでしょう。
歯の修復と効率的な細菌除去の観点からぜひ使っていただきたいです。
とくにフッ素は、現在市場に出回っている歯磨き剤の90%以上に配合され、そのむし歯予防効果は、歯ブラシで歯面をこするよりもむしろ信頼性が高いと世界中で認められている重要な成分です。
毎日すべての面を完璧にみがくことなど、不可能ですので歯磨き剤の力も借りて予防の成果を上げていきましょう。
なぜ3~4か月ごとの定期的メンテナンスが必要?
「人生100年」の時代です。
しかし、50歳を境に歯を失う始める人がぐっと増える年代です。
むし歯に加え、長年ほっておいた歯石がたまりにたまり、そこに隠れた歯周病菌がジワジワと暴れはじめるからです。
むし歯は、歯がある限り、生涯にわたって縁の切れない病気ですし、歯周病のリスクは年齢とともに高まります。
「人生100年」の時代に一生歯を使い続けるには、セルフケアだけでは不可能です。
そこにはもっとなにかを足す必要があります。
それが歯科医院での歯石除去と定期的なクリーニングです。
歯石は1年もすれば、頑丈なくらいこびりつきます。
つまり1年に1度のクリーニングでは受診のたびに歯石がびっちりとこびりついてしまいます。
しかし3~4か月ごとのクリーニングをすれば歯石の付着が格段に減り歯石除去後の清潔な状態がより長く維持できるといわれています。
もうひとつ3~4か月ごとのメンテナンスをおすすめしている理由があります。
それは、むし歯も歯周病菌もクリーニング後3か月弱で、繁殖力を回復することがわかっているからです。
細菌における被害を抑えるには、3~4か月おきのクリーニングはギリギリのリミットといわれています。
一生自分の歯でおいしく食べられるよう、藤村歯科医院クリニックとの3~4か月ごとのお付き合いをはじめてみませんか。