歯科衛生士がお話しする歯の講座の第76講目です。
10月も半ばを過ぎ、過ごしやすい季節ですね。
そろそろ冬支度もしないといけないですね。
さて、食いしばりについてお話ししている続きでしたね。
今回はさらに切り込んでお話ししていきます。
歯ぎしり・食いしばりを続けると身体にどんな影響があるのでしょうか?
食いしばりが長く続くと、エラや首、肩回りの筋肉が常に緊張状態になって筋肉が硬直するために、頭痛や首こり、肩こりなどの痛みが増大するといわれています。
発生した痛みは別の場所にも飛び火します!
歯を食いしばって、エラや首、肩回りの筋肉が常に緊張状態になると、筋肉を覆っている筋膜が縮にでしまいます。
すると筋肉がこわばったりして痛みを感じるようになります。
やっかいなことに、痛みを感じている場所は、痛み物質が活性化して、直接痛みとは関係のない部分にも送り出され、別の場所に痛みを生じさせるのです。
そのために、検査をしても原因のわからない歯や頭、あごなどの痛みを引き起こすこともあります。
歯ぎしり・食いしばりが引き起こす主な口・歯のトラブル
知覚過敏
冷たいものを飲んだ時に、歯が染みる知覚過敏。
食いしばって歯の表面を覆うエナメル質が削られて象牙質が露出すると、神経を刺激しやすくなります。
顎関節症
顎関節症の代表的な症状は、口を開こうとする痛い、口が開きにくい、あごを動かすとカクカク音がするという3つです。
食いしばりが顎関節症の直接的の原因とはいえませんが、食いしばっている人に多くみられる症状といえます。
歯周病
歯周病は細菌感染によって引き起こされ、進行すると歯を支えている歯槽骨が溶けて、抜歯しなければならなくなることもあります。
食いしばりが続くと、歯と歯茎の隙間ができるので細菌が侵入しやすくなって、歯周病を進行させてしまうともいわれています。
むし歯
歯ぎしり・食いしばりで歯に大きな力を与え続けると、治療後の歯の詰め物が取れたり、歯が割れてヒビが入ることもあります。
歯と詰め物の間や、割れた歯の隙間に細菌が入り込むため、むし歯になりやすい口内環境になるといわれています。
続きはまた・・・