歯科衛生士がお話しする歯の講座の第78講目です。
今年は暖冬の様ですね。
あっという間に11月も終わりに近づいてきますね。
さて、前回からの続きの洗口液のお話しです。
あなたは何をしたくて洗口液を使いますか?
洗口液を選ぶときには、使う目的が何なのかも大切なポイントです。
洗口液には、殺菌成分のほかにも、歯ぐきの炎症を抑えたり、バイオフィルムの形成を抑制したりする成分が入っているものがあります。
洗口液を選ぶ際には「歯ぐきの腫れを抑えたい」、「口臭対策がしたい」など、ご自身が何のために洗口液を使うのかをはっきり意識しておくと、ぴったりのものが選びやすくなります。
製品はラベルに書いてあります。
長く使い続けるためには、味や刺激感も考慮しなくてはいけないでしょう。
洗口液が効果を発揮するには、使用方法に記載されている時間だけ、すすがなくてはなりません。
ラベルには「口に含み、20~30秒ほどよくすすいでから吐き出してください。」などと書かれています。
この20~30秒という時間は意外と長く、実際はかなり短い時間しかすすいでいない方も多いようです。
所定の時間分、しっかりすすぎましょう。
洗口液の併用もありです。
洗口液の殺菌成分のうち①は歯やバイオフィルムの表面に付着するタイプは、歯を磨いてから時間を置かずに使うのが効果的。
一方、②バイオフィルムの内部に浸透するタイプは、歯磨きがすぐにはできないときに効果を発揮します。
歯周病予防にどちらのタイプを選ぶか迷うようでしたら、「どっちも」という選択もあります。
たとえば、ていねいに歯磨きをする時間がつくりづらい学校や職場では、できはじめのバイオフィルムに浸透しやすい②を使い、余裕をもって歯磨きができる自宅では、①を使うというのも有効でしょう。
洗口液は「絶対にしようしないといけない」ものだとは言いませんが、歯磨きだけで細菌やバイオフィルムを十分に除去することは不可能で、細菌の増殖が起こり、早期にバイオフィルム、つまりお口の病気の元凶が再形成されてしまいます。
その意味で、歯ブラシ後には洗口液を用いて、できるだけ細菌を除去することが、良好な口腔環境を維持するために必要だともいわれています。
ただし、ご自分の歯磨きだけではバイオフィルムが落としきれない場所もあります。
ですから、藤村歯科クリニックにメンテナンスに通って、定期的にプロの手でフォローしてもらうことをお忘れないようにお願いします!