歯科衛生士がお話しする歯の講座の第111講目です。
日曜日は母の日でしたね。
カーネーションを贈られた、いただいたかたもいらっしゃると思います。
お花を見てほっこりしますね( *´艸`)
だんだん暑くもなったきたので熱中症にお気を付けください。
さて、80歳で自分の歯が20本以上ある状態を目指す「8020運動」はご存知かとおもいます。
近年では新たに「オーラルフレイル(口腔の虚弱)」という状態を防ぐ、次なる目標も加わりました。
今回はオーラルフレイルを防ぎ健康寿命を防ぎ健康寿命をのばそう!というテーマでお話しします。
「8020運動」は1989年から当時の厚生省と日本歯科医師会によって推進されてきました。
当初の達成率は1割にも満たなかったが、2016年には5割以上の高齢者が達成するに至ったようです。
しかし、健康寿命をのばすには、歯の本数を維持するだけでは不十分です。
加齢とともに口腔機能という「食べる機能」が低下していくからといわれています。
口腔機能の低下を放置していると、食事量の減少や低栄養から「サルコペニア(筋肉量低下)」や「フレイル(虚弱)」などの心身の機能低下に大きく影響するといわれています。
つまり、要介護が必要となる状態を加速させてしまうといわれています。
「オーラルフレイル」とは、一言でいえば「口腔の虚弱」です。
オーラルフレイルの進行過程
第一レベル
口の健康リテラシー(関心)の低下
第二レベル
口のささいなトラブル
第三レベル
口の機能低下(口腔機能低下症)
第四レベル
食べる機能の障害(口腔機能障害)
しかし、口の衰えは40代くらいから始まり徐々に進行していくので、なかなか気づきにくいといわれています。
口腔機能は誰でも加齢とともに衰えますが「歳のせい」と放置し、何もしなければどんどん悪化していくといわれています。
オーラルフレイルは、各レベルで適時適切な対応を示しています。
特に、第二レベルの「口のささいなトラブル」に早く気付くことが最も重要と言われています。
口のささいなトラブル事例
滑舌が悪くなった
食べこぼすことが多い
お茶や汁物でむせる
かめない食品が増えた
食事の時間が長くなった
口の中がかわく
口臭が強いといわれる
薬を飲みこみにくくなった
食事中のちょっとしたトラブルが目立ってくることがあげられます。
「たくあん」くいらいの硬さの食べ物をかむことができるかどうかが目安になっているといわれています。