歯科衛生士がお話しする歯の講座の第118講目です。
夏の暑さがじわりじわりと感じますね。
日も長くなり、18時を過ぎてもまだまだ明るいですね( *´艸`)
さて、熱中症対策に皆さんはどんなことをしていますか?
こまめな水分補給は欠かせないですね。
そんな時に気を付けたいのが歯を溶かすリスクです。
だらだらと糖を含む水分をだらだら飲んでいませんか?
どんな時に歯が溶け出すかを知ってこの夏は歯を溶かさないようにしましょう!
脱灰と再石灰化のバランス
食事のたびに酸が排出され無機質が溶け出したら、あっという間に穴だらけになってしまいそうですが、実際はそうはなっていませんね。
それは、わたしたちの唾液に、溶け出した無機質を元に戻す力(再石灰化)があるからです。
食事をしたあとの口腔内は、酸によって無機質が溶け出す脱灰と、溶け出した成分が唾液の力で歯面に戻っていく再石灰化がまるでシーソーのように繰り返しています。
甘いお菓子を食べてもすぐに歯に穴が開かないのは、唾液の力が働いている証拠です。
再石灰化する力が強い人でも2時間もすれば元の口腔内に戻るといわれています。
しかし、1日中砂糖入りのコーヒーを飲んだり、この暑さでスポーツ飲料を飲み続けたり、だらだらとおやつをつまんだりしていたら・・・
次々と酸が排出されて再石灰化は追い付きません。
いずれ目に見える穴があいてしまうでしょう。
つまり、酸がでるタイミング(糖分の摂取頻度)が多いことが、むし歯のリスクの一つです。
頻繁に食べ物や飲み物を口に入れる日とだけでなく、寝る前に食事をする習慣のある人や、もともと唾液の再石灰化する力が弱い人も、歯が溶けやすくむし歯になる可能性が高いといえます。
歯を溶かさないアイディア☆
ご自身で自分の力で歯の健康を守れると素敵ですよね!
だらだらとたべる、ちびちび飲むのではなく、まとめて食べるという変えられる習慣かどうか見直してみましょう。
唾液が良くでるようによくかむ練習やキシリトール入りのガムをかむことも効果的です。
1日に何回脱灰が起きているかなとチェックしてみるのもいいでしょう。
歯ブラシができないときは、しっかりとうがいをする。
緑茶を飲む。
歯科医院での定期的なメンテナンス、フッ素塗布もいいでしょう。
歯を守ると考えた時、どうしても磨き残しやプラークコントロールのテクニックに目が行きがちですが、どれだけ酸を出す習慣があるのかを注目することも大切です。