歯科衛生士がお話しする歯の講座の第145講目です。
1月も終わりに近づきあっという間な1か月です。
ステイホームしているとだらだら飲み・食べで少し体が重くなったように思います・・・
皆さんは家でできる運動を何かされてますか?
薄着になったときに困らないように色々と思案しなきゃです(;’∀’)
さて、前回から親知らずの抜歯についてお話ししています。
今回は全身状態に配慮した抜歯のためのお話をしたいと思います。
抜歯を受けるときは誰だってどきどきするものです。
患者さんの体調に合わせて安全に処置を受けていただくために、歯科医院でお願いしていることをお話しします。
糖尿病や心臓弁膜症のかた
糖尿病で血糖のコントロールが不十分なかたは、術後に感染を起こしやすく、抜歯後の治癒が遅くなります。
また、心臓弁膜症、人工弁置換術を受けているかたは細菌性心内膜炎で高熱を出すリスクもあるといわれています。
処方されたお薬がありましたらきちんとお飲みください。
高血圧や心臓病のかた
チェアに上がると、だれでも緊張するものです。
血圧や心拍数が上がり、脳出血や心筋梗塞を起こしてしまったら大変です。
血圧や脈拍を確認し、抜歯を行います。
抜歯後の経過観察にご協力ください。
血液サラサラのお薬
抗血栓薬は血が止まりにくくなるお薬です。
止血剤や縫合の準備をして抜歯に備えますので必ず教えてください。
服用を急に止めると心筋梗塞や脳梗塞のリスクが上がるといわれていますので危険です。
休薬するかどうかはかかりつけ医と歯科医師の判断に従ってください。
骨粗鬆症のお薬
骨吸収抑制剤(ビスフォスフォネート、6か月に1回の注射デノスマブ)の副作用で、抜歯後ごくまれにあご骨の壊死が起きることがあるといわれています。
歯周病などの細菌感染があると、壊死のリスクがあがります。
お口の清潔を心がけましょう。
糖尿病のお薬
抜歯後の痛みでお食事がとれないときに、血糖下降薬を服用すると血糖値が下がりすぎてしまいます。
場合によっては一時的に服用を休む必要もあります。
お食事ができないときの対応については、かかりつけ医にご確認ください。
親知らずがあごの骨の深くに埋まっている、神経の近くにある、歯根が複雑な形をしているなどのケースは、より詳細で3次元的な検査、CT撮影を受けていただくことがあります。
そして、おからだの状態によっては、安全に治療を受けていただくために、全身管理のできる病院の口腔外科をご紹介する場合があります。
ご理解をお願いいたします。