歯科衛生士がお話しする歯の講座の第148講目です。
土曜、日曜日とお天気よく気温も上昇して過ごしやすかったですね。
窓を開けても寒くもなく、部屋の掃除が、はかどりました( *´艸`)
でも、また寒の戻りがあるようなのでお気をつけくださいね。
さて、むし歯が悪化して、歯の内部の神経にまで達してしまった・・・
神経におよんだむし歯は激しい痛みをともなうだけでなく、そのままでは歯を失うことになります。
そんなとき歯を残す切り札となるのが「歯の根の治療」です。
歯にとっては心臓病の手術並みの大手術ですが、どんなことをするのかご存じない方、意外と多いのではないでしょうか。
「歯の神経をとる」だけじゃないんですよ。
成功率は68%から85%といわれています。
治療の根幹をご説明したいと思います。
歯の根の治療ってどんなの?
「細菌に感染した部分」を取り除く治療です。
歯の内部には神経があり、それが通る管を「根幹(こんかん)」とよびます。
歯の神経にむし歯が及んでいるというのは、根幹のなかの神経が細菌感染を起こしている状態です。
正確には歯髄=神経と血管が細菌感染を起こしているのですがここではわかりやすいように神経とよびます。
むし歯の穴から細菌が入り込む以外にも、歯ぎしりなどの過剰な噛む力や、転んだ、ぶつけたなどの外傷により歯に亀裂が生じ、そこから細菌が神経に入り込んで感染を起こすこともあります。
ずきずきとした非常に強い痛みは、細菌が起こす炎症や、炎症によってできた根の先の膿によります。
また説明します。
歯の根の治療は、「歯の内部の細菌感染を起こした部分をきれいに取り除く」治療です。
根幹のなかを掃除するので「根幹治療」ともいいます。
取りのぞいたあとは、細菌をあらたに入り込ませないように、削った隙間をうめます。
感染した部分がなくなれば痛みもなくなっていきます。
とはいえ、感染部分をきれいに取り除くのは非常に難易度が高いです。
根幹は1mm以下と非常に小さく、形も複雑です。
しかも相手は数μmというミクロの細菌です。
取り切れないとまた繁殖して感染を起こします。
ですから歯の根の治療は、歯科治療は、歯科治療のなかでもっとも難しい治療のひとつとされています。
「側枝」という小さな管が根幹から延びることもあるそうです。
患者さん一人ひとり、歯一本一本によって異なります。
治療の成功率を少しでも高めるためには、患者さんのご協力が欠かせません。
つづきはまた・・・