BLOG歯庵~歯科衛生士がお届けするオーラルヘルスの豆知識・当院での治療症例~

2021.07.16

歯科衛生士がお話しする歯の講座166~フッ素洗口~

歯科衛生士がお話しする歯の講座の第166講目です。

梅雨明けが待ち遠しい日々ですが、体調管理も徹底しなければならない日々でもありますね。
もうすぐ夏休みもやってきますね( *´艸`)

さて、フッ素(フッ化物)の入った洗口液でうがいをする「フッ素(フッ化物)洗口」
国内各地の幼稚園・保育園、小学校、中学校などで行われていて、むし歯予防に素晴らしい実績をあげています。
じつはこの方法、これまで集団で行われることが多かったのですが、最近は、洗口液が歯科医院のほか、薬局でも手に入るので、おうちで手軽にできるようになっているそうです。
詳しくみていきたいと思います。

「都道府県別12歳児の一人平均むし歯数」の2006年版と2018年版をみてみて、注目するのが「佐賀」と「秋田」です。
佐賀は小学校で週1回の集団フッ素洗口を2002年に開始、秋田は2011年に開始しました。
その効果が2018年の調査で明らかになりました。
学校のカリキュラムは忙しいので、通常フッ素洗口の実施は週に1回でしたが、こんなにフッ素洗口の効果がでやすいのはなぜでしょう。

一つ目の理由は、歯ブラシの届かない「むし歯になりやすい場所」に洗口液のフッ素がしっかり届いて作用してくれることです。
フッ素は歯の表面を硬く強くしてくれ、磨き残したプラーク(細菌の塊)にもとどまって作用して、歯ブラシが届かないような「むし歯になりやすい場所」に虫歯予防の実力を発揮してくれます。
よって、効果があがりやすいといわれています。
二つ目の理由は「最後にうがいが必要ない」からお口のなかにフッ素がとどまりやすいのです。
歯磨き剤を使った後は、水でうがいをしたくなるけど、洗口液ならうがいがいらないのです。
フッ素洗口をするとフッ素が活躍しやすくて効果が上がりやすいのは、この理由からです。

フッ素洗口はぶくぶくうがいができるようになる4歳ごろから始めると予防効果がすごいといわれています。
この年齢から開始すると、6歳ごろからの永久歯の萌出に備えられるので、とても予防効果が高いといわれています。
生えたての歯は歯質が未成熟でもっともむし歯になりやすいといわれており、フッ素のむし歯効果も上がりやすいといわれています。
加えて、乳歯にむし歯があると永久歯もむし歯になりやすいです。
だから、乳歯を予防し生えたての永久歯を守るために、4歳くらいから始めるのがいいといわれています。

つづきはまた・・・

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