歯科衛生士がお話しする歯の講座の第167講目です。
とても厳しい暑さが続いていますね(;’∀’)
熱中症対策に水分を意識的にとらないと危険ですね・・・
皆さん、気をつけてくださいね!
さて、患者様から「私は小さいころからむし歯が多くてこどもにはこんな苦労はさせたくないと思っています。でも、むし歯は遺伝すると聞くし・・・どうにもならないのでしょうか?」とご質問を受けました。
今回はこの問題について考えたいと思います。
「親御さんにむし歯が多いと子どもにもむし歯が多い」
これはある意味では事実ですがおもな理由は、食生活や歯磨きなどの習慣にあるといわれています。
遺伝のように変えられない要因ではありません。
ポイントを理解して予防すればむし歯を防ぐことは可能といわれています。
その説の根拠は科学的に「多少はある」といえますが、むし歯の予防法は確立されています。
同じく、科学的に予防できるといえます。
むし歯の発生には、複数の要因が関係しています。
歯の質や形、糖質(砂糖の摂取)、細菌(むしば菌)唾液の質や量などで、それらが悪い状態のまま長い時間が経過すると、むし歯菌がつくった酸により歯が溶けてしまいます。
歯が酸に弱ければむし歯になりやすく、酸に強ければむし歯になりにくいです。
歯の質には生まれつき差がありますが、フッ素(フッ化物)配合歯磨き剤をつかって歯磨きをしたり、歯医者さんでフッ素を塗布を受けることで、後天的に歯のエナメル質を強化できます。
歯ブラシでは十分にみがけず、むし歯になりやすい歯の深い溝を樹脂で埋めるシーラントも有効です。
また、むし歯は糖質、つまり食生活の影響を大きく受けます。
このとき甘いものの量だけでなく、食べ方も関係します。
むし歯が糖を分解して酸を出すのはよく知られていますよね。
くわえてむし歯菌には、糖をため込む性質もあります。
甘いものをたくさん食べると、そのあと食べてないときにも、むし歯菌がため込んだ糖を分解して酸をだしてしまうのです。
甘いものをだらだら食べたりするのもよくありません。
唾液にはむし歯菌がつくった酸を中和して洗い流す効果がありますが、それはすぐに発揮されず、40分くらい時間がかかるといわれています。
おやつの時間を決めずにだらだらテレビをみながら、しょっちゅう甘いものを口に入れていると、唾液の作用がいつまでも働きません。
すると歯の表面に常に酸があることになり、むし歯になってしまうのです。
続きはまた・・・