子どもたちの輝く未来のために
子供の乳歯や生えたばかりの永久歯は、大人の成熟した永久歯に比べて歯の質が弱くむし歯になりやすいということをご存知でしょうか?
また幼少期からむし歯をたくさん作ってしまう子供は、大人になってからもその傾向は続き、治療を繰り返しやがては歯を失い、ずっとむし歯に悩まされることになることも少なくありません。
大阪市天王寺区上本町の歯医者「藤村歯科クリニック」では、生涯健康な歯を維持して豊かな生活を過ごして頂くために、乳幼児期・学童期の時期から子供たちの歯を守ることを重要視しています。そして以下の3つの具体的なゴールを掲げています。
藤村歯科クリニックが目指す
小児歯科3つのゴール
- 歯医者嫌いにならず自発的に定期検診へ
通う習慣を持つ子どもの育成 - 15歳のとき(中学卒業時)に虫歯ゼロ
健康な28本の白い歯 - 整った歯並びと正しい噛み合わせ
当院の小児歯科では、お子様のお口の状況やライフステージに合わせた様々な治療や予防処置、また矯正治療など、大切なお子様の歯の健康を守るための充分な体制を整え、子供たちが歯医者に慣れ親しんで頂けるような取り組みを行っております。
歯医者さんは何のための場所??
「子供を歯医者さんに連れていくと、暴れて大泣きしてしまい虫歯を治療できなかった…」
これまでにそんなお悩みをお持ちの保護者の方は多いのではないでしょうか?
しかし、よく考えてみてください
「今、そのむし歯を治療する理由はなんですか?」
永久歯は一生モノなので、多くの場合は重症化する前に必要に応じてできるだけ早期のタイミングで治療しないといけませんが、子供の乳歯はいずれ永久歯に生え替わり無くなるものです。
お子様がむし歯になったときに緊急で治療が必要なシチュエーションは、強い症状があるケース、あるいは大人の歯に悪影響を及ぼすようなケースのみなのです。
先生に無理やりお口を開けられて、痛いことや怖いことをされる……
必死に頑張って治療したはずなのに、またすぐ痛くなって……
こんなことをくり返せば大人でも歯医者を嫌いになるでしょう。歯医者さんで怖い思いをすればするほど、当然ですが子供は歯医者に苦手意識を持ってしまうわけです。
このような悪循環を起こし、子供は歯医者に対して「怖くて痛い場所」というイメージが定着してしまうのです。すると、大人になって本当に治療が必要な状況のときにも歯医者さんへ行かず、治療がどんどん後手になり大がかりになり、お口の健康が失われ、また時間・費用などの負担もかさんでしまうのです。
生涯にわたって歯の健康を守るためのポイントは、幼少期から歯医者さんは“お口の健康を守るための場所”という正しいイメージを育むことです。怖くて痛い治療をする場所というイメージができあがってしまったら、そのイメージを後から変えるのはとても難しいということはお分かりかと思います。
藤村歯科クリニックの
小児歯科に対するアプローチ
15歳までに先にも述べた小児歯科の3つのゴールを達成しているお子様は、その後大人になってもお口・歯の健康を維持できる確率が非常に高くなります。
また定期的に歯医者さんに通い、定期検診や予防処置を受けている子供たちは、大幅にむし歯が少なく、医療費が少なく済むというデータも出ています。
歯医者さんを好きになるまではいかなくとも、少なくとも嫌いな場所にならないようにすることはできます。当院に通われている子供たちには自然と歯医者さんへ行く意味を理解できるように促し、大人になったとき自発的に定期的にクリーニングや予防処置を受けて自分で歯の健康を守ることができるようになってもらいたいと考えております。
そのため、当院では無理にお口を開けさせて治療をするというようなことはありません。治療は必要最低限でよく、「小児歯科の3つのゴール」を重要視しお子様のペースに合わせて管理しながら必要な治療を進めていきます。
具体的には最初の数回はお子様の受容度(どこまで歯医者さんを受け入れてくれるか)をしっかり見極めて治療を進めていきます。
お母さんと一緒にイスに座れたらOKの子もいれば、診療室に入れたらOKの子、最初からお口の中を見せてくれる子など、お子様ごとに1つずつハードルになっている部分をクリアしながら治療を行います。年齢や性別、性格や兄弟姉妹の有無などさまざまな要素により、達成度や受容度、慣れるスピードに差があるのは当然です。その分、保護者の方にはお忙しい中来院するお手間をおかけしますが、お子さんのペースに合わせてあげてください。
なかには治療に入るまでに5回くらいかかるお子様もいますが、最終的にはどのお子様も自らイスに座り、お口をあけて治療させてくれるようになります。歯医者に対して納得して受け入れてくれた子供たちは定期的に楽しんで来院してくれるようになるので、その後もむし歯になりにくい口腔内環境が整います。
回りくどいようですが、このようなステップを踏まなければ、お子様のお口の健康を生涯にわたって守ることはできないのです。
藤村歯科クリニックではこのような考え方で、大切な未来ある子供たちの歯の健康を守るお手伝いをさせていただきたいと考えています。
むし歯にならないための取り組み
※横スクロールで全体を表示
フッ素塗布 | ブラッシング指導 | シーラント |
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歯磨き剤にも含まれることの多いフッ素ですが、フッ素には歯質を強くし、歯の再石灰化作用を促す働きがあります。歯の表面に定期的にフッ素を塗布することで、むし歯になりにくい歯にすることができます。 | 小さなお子様が自分一人で「磨ける」ようになるのは難しいことです。本人だけでなく、保護者の方にもお子様にモチベーションを与え、的確に仕上げ磨きができるようにそのコツなどをお教えします。 | まだ幼弱な子どもの奥歯の溝に歯垢がずっと停滞するとむし歯になりやすいため、あらかじめその溝を予防的にレジン(歯科用プラスチック)などで埋めることでむし歯から歯を守ります。 |
これらの処置の他にも、普段の食事・間食の取り方などの食生活についても、食育アドバイザーの資格をもった歯科衛生士による指導も行っております。子どものむし歯予防にはご家庭での保護者の方のご協力も欠かせませんので、いっしょに大切なお子様の歯を守っていきましょう。
小児歯科Q&A
子供の歯はいずれ生え変わるから、痛みもないようなら治療しなくてもいいですか?
一理あります。生え変わる直前の時期で表面上のちょっとしたむし歯であればそのまま放置してもいいかもしれません。ただ乳歯は治療しなくていいという単純な考えは間違いです。
乳歯は食べ物をかむことはもちろん、発声であったり顎や顔面の成長発育に大きく関わります。また、乳歯の次に生えてくる永久歯を誘導する役割もあるので、時期やむし歯の状況次第では治療が必要になることもあります。また乳歯にむし歯が多いお子様は永久歯になっても同様にむし歯が多いという研究結果もあります。
普段からむし歯にならないようにセルフケアや予防をすることはもちろん大切です。
間食の内容や与え方で注意することはありますか?
甘いお菓子よりは果物や野菜、牛乳などがオススメです。むし歯菌は糖を酸に変換するので砂糖をたくさん使ったお菓子はむし歯になりやすくなります。
とはいえ、甘いものを食べてはいけないという訳ではありません。時間と量を決める、ダラダラ食べない、など工夫して食べるようにすればよろしいかと思います。
特にチョコ、ガム、キャラメル、飴など甘いものを長時間お口の中で停滞することがないように心がけてください。
周りのお友達に比べて、大人の歯がなかなか生えてこないのですが大丈夫でしょうか?
永久歯への交換にはある程度の目安の年齢が歯種ごとにありますが、かなり個人差もありますので、周りのお友達に比べて生え変わるのが遅いということはそれほど気になさらなくてよろしいかと思います。遅すぎるのも良くありませんが、むしろ遅い方が有利な面もありますので、ご心配な保護者の方は歯科医院でご相談されてみてください。
子どもは何歳ごろから歯医者へ通い始めたらいいですか?
特に何歳という決まりはありませんが、食生活やむし歯のできるリスク、公的な検診のタイミングなどを考えると、1歳半検診が終わった頃くらいを1つの目安と考えてよろしいかと思います。
お子様の場合、いきなりスムーズにお口を開けて施術できる場合は少ないので、まず場慣れ・人慣れしてお子様に歯医者さんを受け入れてもらうことが大切になります。
初めての歯医者さんでむし歯があるからと言って、いきなり大きく口を開けて歯を削られたり治療をするということになると、歯医者さんは怖い・痛いことをされる場所というトラウマを形成してしまうことが将来を考えると避けなければいけないことだと考えます。
そうならないように、特に何をする訳でもないが、2~3か月毎に来院してもらって慣らしながら、できるだけ治療しないでいいように予防の重要性を保護者の方と共に理解して頂き、お子様のお口の健康を守っていくことが重要なことです。
何歳ごろからむし歯になるのですか?
「感染の窓」という言葉をご存じでしょうか。この感染の窓が開く時期にしっかりケアをして、お子様の大切な歯をむし歯から守る必要があり3回タイミングがあります。
- 乳歯の奥歯が生え揃う頃
1才7ヶ月~2才7ヶ月の頃
保護者の方からむし歯菌が感染しやすい時期でもあります。 - 6歳臼歯が生えてくる頃
およそ5才後半から6才頃
この時期に一番奥に生えてくる永久歯で通称6歳臼歯といいます。生えたばかりのこの歯はまだ歯質が弱く抵抗力がなく、頭を出す間際は特に歯ブラシを当てにくいため注意が必要です。 - 全ての永久歯が生え揃う頃
13~15歳頃
1番奥の歯はズレて生えてくることも多く、ブラシが特に届きにくく目視で確認しづらい歯です。歯みがきが不十分になりやすく、6歳臼歯と同じく生えてくる最中にむし歯になることも少なくありません。
<年齢ごとのむし歯好発部位>
- 3歳頃までは上顎前歯部の隣接面(スペースに注意)
- 乳臼歯が萌出して3~6歳は咬合面の裂溝や頬側面溝、DE間
- 6歳以降は6歳臼歯(第1大臼歯)
親と同じスプーンやお箸を使うのはやはり良くないのでしょうか?
産まれたばかりの赤ちゃんの口腔内は無菌状態です。むし歯菌は基本的に垂直感染(両親からの感染)が多いので、両親のむし歯リスクが高ければお子様もむし歯菌に感染しやすくなります。
食器を全て毎回区別したり、過度にスキンシップを控えるのも難しいかと思いますので、まずは保護者自身も口腔環境を整えておくことが大事かと思います。その上で、可能な範囲で適度に分けていただけばよろしいかと思います。
指吸い、頬杖などの癖はいつまでに治さないといけませんか?
このような悪臭癖は歯並びを乱す要因となりうるので早ければ早いほどいいですが、なかなか止めさせることが難しいかと思います。目安としては少し早いかもしれませんが3歳くらいを目安に様々なアプローチをして頂ければよろしいかと思います。
指人形をつけてみたり、マニキュアをつける、苦い・辛い味のするものをつけて、口腔内に指を入れるのを阻止する…など。
矯正は何歳ごろから考えるべきでしょうか?
気を付けるのは前歯の反対咬合が見られれば5~6歳頃に、特に永久歯に交換しても反対咬合の場合はできるだけ早く開始された方がよろしいかと思います。
小児矯正の成功には保護者の方のご理解ご協力が欠かせません。矯正を始めるには様々な条件が整っている必要がありますので、お子様の歯並びが気になる場合は遠慮なくご質問ください。
仕上げ磨きは何歳ごろまでするべきでしょうか?
何歳までということに関して医学的理由はありませんが、当院では10歳頃までということを1つの目安にお伝えしております。
お子様のむし歯リスクや性格、保護者のご理解やライフスタイルなどにもよりますので一律に決められるものではありませんが、小学生も高学年くらいになるとある程度子ども自身で頑張っていただくとよろしいかと思います。
保護者の方も適度な声掛けであったり、歯科医院に定期健診に連れてきていただくことでいっしょに見守っていただければ安心かと思います。
卒乳はいつごろがいいのでしょうか?
1歳半頃が目安です。離乳食が食べられるようになってきて、1日3食に達し、母乳がなくても栄養を十分に摂取できるようになれば卒乳の時期です。あまり授乳期間が長すぎると小さなお子様は正常な嚥下機能(舌運動など)を獲得できなくなってしまったり、顎口腔系の形態・機能の成長発育に悪影響を及ぼすことがあります。