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「歯科衛生士」というお仕事

2022年7月7日

歯科衛生士ってどんな仕事?

素敵な笑顔をつくり、お口の健康づくりから全身の健康までサポート!
歯科衛生士は、生涯にわたって人の役に立つことができる仕事です
歯・お口の健康は、「自分の歯でおいしく食べる」、「楽しく会話する」「笑顔を人に見せる」など、健康で充実した生活を送るための基盤となり得るものです。また、糖尿病や認知症など「口腔の健康と全身の健康の関係」も明らかになり、歯科衛生士の役割に関心も高まりその重要性が見直されてきているのではないでしょうか。歯科衛生士は、歯科疾患の予防及び口腔衛生の向上を図ることを目的として、患者様の歯・口腔の健康づくりサポートする国家資格の専門職です。仕事の内容は、多岐にわたりますが大きくは次の3つを軸としており、それぞれに専門性の高い知識・技術を必要とします。

①歯科保健・口腔衛生指導

むし歯や歯周病は細菌感染症ですが生活習慣病でもあります。また治療と言っても元通りの天然の歯に戻すことは決してできません。そのため、なるべく治療しないでいいように予防、さらに、本人自らが生活習慣を改善することが何より大切であり、正しい生活習慣やセルフケアを実行するための専門的な指導が必要不可欠となります。歯科保健指導は、幼児期から高年期までの各ライフステージにおいて、また健康な人、病気や障害のある人など、様々なライフステージ・ライフスタイルのすべての人に合わせた的確な指導でなくてはなりません。また、寝たきり者や要介護者等に対する訪問口腔ケアも重視されています。さらに、最近では、食べ物の食べ方や噛み方を通した食育支援、高齢者や要介護者の咀嚼や飲み込み力を強くする摂食・嚥下機能訓練も新たな歯科保健指導の分野として注目されています。

②初期治療・予防処置

人が歯を失う原因の90%以上が「むし歯」と「歯周病」です。逆にいえば、このむし歯と歯周病を予防することができれば、生涯で自分の歯を多く保つことができ、食べる・話すなどの機能と見た目をしっかり維持することになります。歯・口腔の疾患を予防する処置として、「フッ化物塗布」等の薬物塗布、歯垢(プラーク)や歯石など、口腔内の汚れを専門的に除去する「機械的歯面清掃(PMTC)」など、予防的な医療技術があります。歯科衛生士は、このような歯科予防処置の専門家です。また人が歯を失う原因1位でもある歯周病の初期治療でも歯科衛生士は重要なパートを担います。

③診療の補助・準備

歯科診療は、歯科医師を中心とした「チーム医療」として行われています。歯科医師が行う様々な歯科治療において、歯科衛生士が術野を共に見て判断して先を読みながら歯科医師の診療をアシストするとともに、歯科医師の指示を受けて歯科治療の一部を担当するなど、歯科医師との協働で患者さんの診療にあたります。また、歯科医師と患者さんとのコミュニケ-ションに配慮し、信頼関係にもとづく心優しい歯科医療を行うためにも、歯科衛生士の役割が期待されています。

歯科衛生士になるには?

歯科衛生士になるためには、指定の学校で専門課程(3or4年)を修めたのち、国家試験に合格する必要があります。この10年は、毎年6000~7000人程度の合格者数で合格率は常に95%以上を維持しています。
厚生労働省が発表した令和2年末時点の就業歯科衛生士数によると、全国の歯科衛生士数は142,760人となり、前回調査時に比べて10000人以上増加しています。

国家資格を取得後、大学病院や総合病院の口腔外科、保健所や歯科関連企業、高齢化が進んでいる最近では福祉施設や自宅で寝たきりの生活をしているお年寄りを訪ね、口の中の清掃や義歯の使い方を指導する人もいますが、9割以上の歯科衛生士は個人の歯科医院で勤務しています。
また厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、歯科衛生士の平均年収はおおよそ356万円です。

              ↑公益社団法人 日本歯科衛生士会ホームページ参照

歯科衛生士の魅力とは?

現役歯科衛生士へのアンケートでは、歯科衛生士の仕事はやりがいがあると答えたひとが80%以上いました。
実際の声として、「国家資格であり一生続けられる」「専門性の高い仕事である」「人や社会に貢献できる」などがありますが、仕事そのものの醍醐味は人それぞれだと思いますので、歯科業界という市場そのものの魅力をお伝えします。

①売り手市場である

歯科衛生士の勤務先として最も多いのは個人の歯科医院です。2018年度の歯科衛生士求人倍率は約20倍以上と非常に高い状態です。また日本全国には約70,000もの歯科医院があります。医院によって診療システムや労働条件なども様々ですが、たくさんの選択肢の中から、自分に合った歯科医院を選ぶことができます。

②ライフステージが変わっても仕事を長く続けやすい

職業によっては、結婚・妊娠・出産などのライフステージやライフスタイルの変化によって、辞めざるを得なくなったり、同じ職種での転職先を見つけにくいこともあるかと思います。
歯科衛生士が女性に人気な職業である理由のひとつとして、復職のしやすさがあります。結婚・出産で一度離職し、ブランクがあったとしても、産休・育休などの制度が整っている歯科医院もあり、歯科医院は女性社会のため同僚の理解も得やすいので、しっかりした診断力と技術があればご自分のライフステージに合わせて一生続けることができる仕事なのです。
現在、歯科衛生士として活躍される方の半分は非常勤として働いています。このように、先輩ママたちは家庭や育児、介護等と仕事を両立しています。

③プライベートとバランスをとれる

多くの歯科医院は19時前後くらいで診療を終え、夜勤や深夜までの大幅な残業もほとんどの歯科医院でありません。休診日は日祝と平日1日の場合が多く、有休を利用して連休を取るなど、プライベートとの両立もしやすい職業といえます。

④自分らしくキャリアアップを目指せる

少子高齢化が進む日本において健康寿命の延伸、また糖尿病や認知症をはじめ様々な全身疾患とお口の健康の関係がわかってきたことなどにより、口腔健康管理の重要性がますます高まっています。
歯科医師だけでなく、歯科衛生士も歯周病治療や矯正治療、小児歯科、高齢者歯科など様々な対応が求められ、各種認定歯科衛生士の資格を取得するなど、自分の専門性を高めてキャリアアップを目指すことが可能です。
当院ではスタッフのキャリアアップをしっかり支援することで、スタッフの成長を促し、患者様により一層質の高い歯科治療をご提供することになり、それが皆にとっての幸せにつながると考えております。

当院の歯科衛生士の声

当院に入職して4年以上の歯科衛生士 A

いろいろな患者様を担当させていただくことで、人との距離感やコミュニケーションの取り方もたくさんあるということがわかりました。
ただ作業をするわけでなくそれぞれの患者様に合わせて考え、説明し、施術をさせていただきます。その方のキャラや背景、口腔内をみて行っていくので、100人いれば100通りあります。同じことをしていてもお伝えの仕方が違ったりするので、患者様との関わり方やお話の仕方には注意しています。歯医者だけでなく、今後も色々な場面で活きてくるところなのかなと思います。
当院は患者担当制なのですが、歯科衛生士になったばかりの頃に担当を変えてほしいというお言葉をいただいたことも何度かありました。その時は悔しいし悲しくなったりもしました。ですがそれには何かしらの原因があるはずで、次に繋げられればひとつの成長になるかなと考えることもありました。今後もそういったことがあるかもしれませんが、なぜそうなったのか? 常に前向きに考えてやっていくことができればいいと思っています。
また、「ありがとう」「気持ちよかったわ」そういったお言葉をいただけることはすごく嬉しいです。これこそ、私たちのお仕事のやりがいだと思います。ただスケーリングしてツルツルにしてはい終わり!それでも患者様には「ありがとう」は言っていただけるのでしょうが、自分ができる限りの診査診断をした上でなかなか患者様にご理解いただきにくい部分でも歯の健康を守るための専門的な内容のご説明や施術を精一杯行ったうえでいただくそういったお言葉はより一層嬉しいなと感じます。

ドクター、歯科衛生士、受付、歯科助手、歯科技工士が連携して毎日が成り立っています。1人では絶対にできないお仕事なので、スタッフ間も上手くいってないと大変だと思います。それも医院の雰囲気に表れるので今の当院のようにスタッフ間が仲良く切磋琢磨できるのはすごく大切で素晴らしいと思います。

今後、私が目指す歯科衛生士像として、歯科衛生士としての知識や技術の向上に今後も少しずつでも励み、徐々に自分のことだけでなく、後輩や医院全体をみて考えて動けるようにしたいと思っています。ただ慣れてただこなすだけになり今のレベルに満足するのではなく、自信過剰にならず謙虚に、「ありがとう」をたくさんいただける歯科衛生士に、医院になるように自分ができることをしようと思います。

当院に入職して4年以上の歯科衛生士 M

私は歯科衛生士になって患者様のたくさんの笑顔をみて、たくさんのありがとうをもらいました。直接的に笑顔やありがとうを感じられるので、やりがいを感じモチベーションにも繋がります。今まで自信をなくしてしまったり、しんどいと思うことももちろんありましたが、患者様の笑顔やありがとうの言葉のおかげで何度も助けてもらってます。
「歯磨きやフロスの際出血があったが出なくなった」、「今まで磨き方を教えてもらったことがなかった」、「着色がなくなって綺麗になった」、「歯面がツルツルになって気持ちいい」など、一緒に喜んだり笑顔をみれるのが嬉しいです。1年目の時はあまり喋ってくれなかった患者様も定期検診でお話しする機会を重ねていく中で会話や笑顔が増えたり、プラークコントロークが不良だった方もだんだんと良くなっていったりと勤務する歯科医院が患者担当制でよかったなとつくづく思います。
よく院長に「患者様の病気を診るのでなく、病気の患者様診る」ようになれたら1人前だよと言われます。入職1年目の頃はその意味がよくわかりませんでしたが、たくさんの患者と接することで少しずつ理解することができました。今後も患者様の口腔内の病気だけでなく、患者様自身を、人を診られるような歯科衛生士になれるように常に心掛けていきたいと思います。
また老若男女を問わずたくさんの患者様と関われるというのも歯科衛生士のお仕事の魅力だと思います。子どもからおじいちゃんおばあちゃんの様々なご年齢の方がいるので、相手にあった接し方をするのは難しいですが、入職時と比べるとコミュニケーション能力が成長したと思います。1年目の頃は、患者様とお話するだけでも緊張してしまい説明も一通りになってしまっていたと思いますが、今は年齢やライフスタイルに合った説明が出来るようになってきたと感じます。まだまだ関係性を築くことが難しい患者様も多いので、笑顔を見るために試行錯誤を重ね、一人一人の患者様にあった説明や対応をしていけるように頑張りたいと思います。

今後、私が目指す歯科衛生士像として、もっと患者様の笑顔をみれる歯科衛生士になりたいです。そのためには今の状態に満足せずに、私自身も成長をしていかないといけないと思っています。物事に興味をもち調べたり、分からないことは質問したり、本を読み実行してみたりとできることをしていきたいです。知識を増やすことで診査診断の幅が広がり病気の早期発見に繋がったり、患者様に的確に新たな情報を与えプラークコントロールの改善につながると思うので頑張っていきたいと思います。その積み重ねが患者様の笑顔に繋がるための近道だと思います。患者様との関係性をつくっていくのは時間がかかりますが、信頼をなくすのは一瞬なので、日々の対応やチェアサイドでの言葉遣いに今後も心掛けたいと思います。私が言った一言で患者様を悲しませてしまうという経験をし、チェアサイドでの一言の重みを感じることができました。同じことを繰り返さないためにしっかり考えていきたいです。
 スタッフの成長を応援してくれる院長がいて、毎月指導にお越し頂くフリーランスの素晴らしい歯科衛生士さんに出会い、共に頑張れる同期がいて、一生懸命に頑張る後輩達がいてすごくいい環境で働けているなと思います。成長し続けれるように、後輩達のお手本になれるように頑張っていこうと思います。

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